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【3本柱】働き方改革の3つの柱とは【働き方改革関連法も含め解説】

働き方改革の3本柱ってなんだ?という方向けに、極力わかりやすく説明していきます。
3本柱とは、政府が「働き方改革を推進していくにあたって法律を整備していく必要があるが、何を軸に整備していけばよいだろうか?」ということを3つの柱として定義したという背景があります。

記事のタイトルに「働き方改革関連法」というワードを含めているのですが、この法律の適用が今回の3つの柱を説明するのに大きく関係してきます。

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働き方改革の3つの柱

POINT

第1の柱:働き方改革の総合的かつ継続的な推進
第2の柱:長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方の実現等
第3の柱:雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

が2017年に提案された働き方改革を行うために必要とされる3つの柱になります。
(ソース:労政審が関連法案の法律案要綱をおおむね妥当と答申

ざっくりいうと・・

POINT

第1の柱 ⇨ 法律上に働き方改革を進めるための目的を定義しよう
第2の柱 ⇨ 長時間労働を減らすために、残業の上限も決めるし有給も義務化するよ
第3の柱 ⇨ パートや非正規社員であっても、仕事の内容によっては総合職と同等の報酬にするよ

というものです。

コラム

なんかいろいろ調べていると、3つの柱が
・同一労働同一賃金
・残業時間上限規制
・脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)

と記載しているサイトが結構ありますが、これソースってどこなんでしょう?
厚生労働省のまとめ資料などを見ても出てこないですし、本当なの?と。
信憑性にかけるので、誰がいつ提唱したのかは記載してほしいですよねー。

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3つの柱を有効にするのが働き方改革関連法

働き方改革をしよう!といっても、国からの強制力がないと民間企業はこれまでと変わらないでしょう。
なぜならば、働き方改革は企業にとっては実行が大変なものであり、できればそんなルールを設けないほしいからです。
特に中小企業では、限られた社員数で日々ギリギリの線で経営されているところも多いです。
それなのに、
・残業時間を少なくして
・有給は絶対取るようにして
・違法がないように提出する書類が増えます!

っていうのは過酷。そんなの強制力(=つまり法律)がないとみんな守らないですよね。

そこで、働き方改革を実現させるために、法律を決めよう!
といって作られたのが「働き方改革関連法」なんです。

もうちょっと具体的に説明すると、日本にはもともと、労働法というのが定められていましたが、その改正を行うための法律。
改正を行うための法律、、っていう時点で面倒くさそうな雰囲気がぷんぷん出てますw

働き方改革関連法により、残業時間の上限も定義されるし、有給の取得も義務化されるし・・というわけです。
法律として定義された以上、どの会社も違反していると罰則が課せられてしまいます。

例えば、

時間外労働の上限に違反した場合の罰則

6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金

です。
一見、企業レベルとみれば30万円以下の罰金であれば結局、ルール無視して社員に働いてもらったほうが良いんじゃないの?
と思いがちですが、程度が過ぎてしまうと厚生労働省が違反企業名を公表するとしています。
これがでかい・・。
世の中的にコンプライアンスにうるさい昨今、こんな公表をされると取引に影響が出てくるのは確実です。
大企業であればその規模は計り知れないし、中小企業であれば主要取引先から契約打ち切りなどと言われれば会社の存続に関わる問題になります。

なので、どんな企業でも働き方改革の内容を守る必要がある状況なんです。

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働き方改革で社員は何が得なの?

さて、先程の3つの柱をもうちょっと掘り下げてみていきます。
すべてを記載すると情報過多になると思うので、今回は働き手が知っておいたほうが良いことをベースにまとめていきます。
企業にとっては大変な法律ですが、社員・働き手にとっては基本的にプラスになる内容です。

第1の柱:働き方改革の総合的かつ継続的な推進

これは特に働き手が知っておく内容はありません。
というのも、ここでは「一人一人の生活の充実や労働生産性を向上させよう」という目的の定義にとどめており、具体的な施策はここでは定義されていないからです。
次の柱にいきましょう。

第2の柱:長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方の実現等

働き手が知っておくべきは以下の2つ。

POINT

・時間外労働の上限が定められる
・年休を必ず取得する必要がある

時間外労働の上限が定められる

規則自体は法律改定前と変わらないのですが、大きく変わるのは、

POINT

これまでは法律で定められていなかったので守らなくても罰則はなかった。

規定の時間以上、社員を働かせると企業に罰則が適用される

です。具体的にどれくらい?というと、

改正後の時間外労働の上限

【原則】
月45時間・年360時間

【特別条項付きの36協定を締結している場合の上限】
・時間外労働が年720時間以内 
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働が月45時間を超えることができるのは年6カ月まで
・時間外労働と休日労働の合計について、「2カ月平均」「3カ月平均」「4カ月平均」「5カ月平均」「6カ月平均」が全て1月当たり80時間以内

となかなかシビアな労働時間です。企業能力がないと乗り越えられないのでは・・?と思いますね。
単純労働を人に依存している企業は実際多いだろうし、労働時間の制約は想像以上に業績に響いてくるものでしょう。

年休を必ず取得する必要がある
POINT

6ヶ月連続勤務で、そのうち8割以上出勤している人は、年間10日の有給が与えられ、うち5日は必ず取得しなければならない。

ぶっちゃけこれをクリアするのは労働者も企業も、時間外労働のルールを守るよりも簡単だと思います。
だいたい体調不良で休むケースもありますし、5日の達成は余裕。
個人的には年間10日は必ず取得する、くらいにしても良いのでは?
と思いますね。

第3の柱:雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

これはパートタイム、もしくは非正規雇用として企業で働いている人が対象。

あなたの会社でも、こんな人いませんか??
もしくは、あなたがそうかもしれません。

EXAMPLE

総合職Aさんっているけどいまいち仕事できない人だよなー。契約社員のBさんのほうが全然仕事できるし、ほとんど同じような仕事してるのに、結局給料とか待遇はAさんの方が圧倒的に良いって、なんかおかしいよね。

こんなシチュエーション、ありますよね。
特に金融系の会社などで多そうなイメージです。

私の友人で金融系で働いている人が多いのですが、保険の営業とかになるとよく見かけるみたいです。
(IT系はあまりないかな・・。みなさんほぼ正規社員。正規ではない人はフリーランスの形をとっている人。なのでこの内容はあまり関係なさそう。)

で、こういった理不尽な格差(厚生労働省は「不合理な格差」と呼んでいる)をなくしましょうというのが第3の柱の内容になります。

内容は、

①不合理な待遇差をなくすための規定の整備
②労働者に対する待遇に関する説明義務の強化

となっていて、要約すると

POINT

正規社員と非正規社員という肩書で判断するのではなく、非正規社員でも仕事をしっかりやっている人はちゃんと評価するルールを設ける。
で、もし非正規社員が「自分はこんなに成果を出しているのに・・!」と思うのであれば、雇い主に「なぜ自分はこの待遇なのか」の説明を求めることができる。
だから、非正規社員の人は給料が上がる可能性が高くなりますよ。

ということです。

ちゃんと仕事をやって、評価してくれなかったら文句言って給料上げてもらいやすくなるんですね。
これがどれくらい効果があるのか、というと、まあまあ効果あるのではないかと思ってます。
というのも、これも先程の残業上限の話と同じで、企業が納得の行く説明を従業員にできていないと従業員は労働局に通報することができてしまい、それが結局企業の評判につながってしまう可能性があるからです。
しかしながら、「自分の成果」を結構勘違いしている人がいるのも現実で、客観的に見ると「その成果で正社員の待遇はちょっと・・」という人もいます。
ここらへんのバランスが企業にとって難しくなるところではあると思いますが、少なくとも自分の成果を雇い主に主張するということは大切なことであり、給料も上る可能性があるのでチャレンジする価値は多いにあると思います。

最後に、働き方改革の中身は、現在立場が弱い人ほど知っておくべき内容です。
働き方改革のルールは、これまで酷使されている方や、頑張っているのになかなか報われなかった非正規社員の方にとって強い味方になってくれるものだからです。
逆に、すでに十分な待遇を受けている人や、ホワイト企業の人にとっては、働き方改革によって自分に影響する話はほとんどないでしょう。

また、大企業の人は必然的にチームリーダーになる人が多いでしょうし、メンバの稼働にはこれまで以上に気を使う必要があります。
基本的に月に45時間を超えてはいけないですからね。
ですので、マネジメントの難易度は働き方改革によって上がるでしょう。

じゃあそういう人たちはどうすれば良いのか?ということは以下の記事で解説しています。
業務プロセス改善、やりましょ。

中小企業はかなり大変だと思います。
少ない社員かつ、決められた労働時間で業績を上げていくのは簡単なことではありません。
大企業では業務プロセス改善が効果的だと考えていますが、中小企業の場合は規模が小さい分、自動化できる範囲を捉えることができれば効果は大きいと思います。上記の記事も参考にしてみてください。

今回は以上です。

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