Web系企業はよく、SIerとの対比されており、Web系企業を簡単にいうと、「自社サービスを開発している企業」と説明されることが多いですね。
一方、SaaSは「ソフトウェア・アズ・ア・サービス」の略であり、クラウドの登場によりほとんどのソフトウェアサービスがクラウド経由でユーザーに提供されるようになりました。
さて、ここでWeb系企業とSaaSを開発している企業とで何が違うの?という疑問の声が聞こえてきそうなので、解説してみたいと思います。
結論、SaaSはWeb企業の中に含まれる、と考えることができます。
まずはWeb系企業から解説します。
そもそもWeb系企業とは?
Web系とは、以下の図のような形態でサービスを提供しているものです。
インターネット経由で何かしらのサービスをみなさんは使っていると思いますが、まさにそれらを提供している企業すべてです。
ユーザーがこのサービスを使おう!このページにアクセスしよう!
と操作すると、それはサービス提供をしているサーバへリクエストを送られることになります。
リクエストを元に、サービス提供側で色々な処理が行われます。リクエストされた内容に基づいて色々なデータを取得して、加工して上げる必要があるんですね。
そして処理が終わると、サーバからユーザーの元にレスポンスが返ってきます。これを秒で処理するのですから、改めてすごいですよね。
サービスの具体例を上げるときりがないですが、みなさんがよく使用している検索エンジンなどが該当します。
あとはECサイトも有名ですね。楽天市場やZOZOなど。
SaaSは具体例を見て理解する
具体例として、勤怠管理システムを例にあげてみたいと思います。
あらゆる企業では、社員の勤怠を管理する必要があります。
大企業であれば、システム化し、PCへログインした時刻とログアウトした時刻を自動で記録し、勤怠システムで管理するということをやりますが、中小企業では紙で管理しているところが多いです。
もともとは、勤怠管理システムを作ろうとしても、各社がそれぞれで作る必要がありました。インターネット経由で使えるものでもありませんでしたし、各社がサーバを購入し、そこに勤怠管理システムを作って動かす。
これを作るのに結構お金がかかるんですよ。。なかなかIT予算を組めない企業ではまず構築するのは難しいと思います。
しかし!クラウドの登場(SaaSの登場)により、わざわざ自前で構築しなくてもすむようになりました。
勤怠管理システムを提供している企業のSaaSを利用することにより、ネットワークを通じてその会社は提供されているサービスを使用することができるようになる。
なので、もともと何かしら自分のPCや、会社のサーバにインストールをしなければ使用できなかったもの(=ソフトウェア)が、単純にインターネットに接続ができれば使用できる状態になったことが便利になったことであり、
それをSaaSと呼んでいるのです。
他にも、メールなんかは、outlookなどのソフトウェアをインストールして、いろいろ設定をしてから使用開始できるものですが、
YahooメールやGmailは、インストールしなくともインターネット接続さえあれば使用可能です。
(※スマホではアプリをインストールするじゃないか!と言った声に補足しますと、別にメールサービス自体はアプリをインストールしなくとも、クロームなどのブラウザを使用すれば利用可能です。アプリをインストールさせるのは違う目的であって、一番はユーザーの利便性を考えてのことです。ブラウザを開いてメールサービスにアクセスして…とやるより、アプリをタップすればメールが見れる、という方がユーザーにとっては簡単ですよね。)
ということで、SaaSはWeb企業の中に含まれる
Web系企業は、インターネット経由で提供するサービスを開発する企業であり、それはSaaSも同様です。
Web系企業の中でもSaaSは、「過去に自分のPCや会社のサーバにインストールして使用しないと使えなかったもの」から「インターネットに接続していれば使用できるようになったもの」という解釈になります。
というふうに考えると、過去はweb系企業ではなかった企業でも、クラウドの活用によりweb系企業の側面を持つようになった、とも言えます。
もはや現代は、わざわざCDなどのメディアを使用してインストールすることなんて、ほとんどないですよね。
なので、Web系企業というとSaaSを開発している企業を含んでいることがほとんどでしょう。
それでは今回はこんなところで。
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