大企業と中小企業への就職。
どっちが良いのかな・・?
と考えている方や疑問に思っている方に、実情を踏まえつつ回答していきたいと思います。
結論、選ぶのであれば圧倒的に大企業です。
大企業と中小企業の違いとは?
端的に言うと、両者の違いは資本(お金)になります。
大企業のほうが多くの資本を持っているし、中小企業の方が持っている資本は少ない。
だからこそ、雇える従業員数だって違うし、複数のビジネスを展開できるほどのキャパシティ(能力)も中小企業は持っていません。
この持っている資本に違いにより、中小企業は大企業に比べるとものすごい社員の待遇に違いが出てきます。
社員の給料の違いや福利厚生など・・の話をする前に、持っている資本の違いが、大企業と中小企業のビジネスにどう影響するのかを述べたいと思います。
まず、中小企業は大企業と比べて仕事を獲得する際の条件面などで不利になります。
基本的にビジネスは、多くの資本を準備できればできるほど有利になりますよね。
よくある構図ですが、中小企業は親会社や大企業から仕事をもらうケースが多いと思います。
いわゆる下請け企業と呼ばれるものです。
親会社や大企業は、取引先から受注している額の中で利益が出るように、下請け企業に発注しているわけです。
もうこの時点で大企業の社員と中小企業の社員の待遇格差が発生するのは明らかですね。
これを解決するためには、中小企業が直接取り引き先と交渉し、案件を受注すれば良いわけなのですが、なかなかそれは実現できません。
なぜかというと、案件を受注できるだけの企業資本がないからです。
結局のところ、最初にあげた大企業と中小企業の違いに行き着くわけですね。
大企業は資本があるので、大きな案件を受注することが可能です。
資本があることで、多くの人を雇うことができますし、リスクも許容することができます。
中小企業はその逆で、正社員数も多くはありませんし、リスクを持っても万が一失敗した場合、中小企業の経営基盤を揺るがすことになるので、なかなか直接案件を受注することが難しいのです。
・・という資本の違いが大きいです、という前提をおいた上で、社員にはどのような格差が生じるのかを次に説明していきます。
社員の給料の違いや福利厚生に格差あり
資本力が違うので、社員の待遇にも違いが生じるのは容易に想像できると思います。
どんな格差が発生するのか、具体的に説明していきます。
給料の格差
若手のときの基本給の差はそこまでありませんが、残業代によって大企業と中小企業の給料に差が出てきます。
大企業は残業すればした分だけ支給されるのに対し、中小企業は○○時間まで、というように制限があり、そこからはサービス残業に近い形になることが多いです。
また、年次が上がっていくにつれて基本給の差が広がっていきますので、40歳時点での給料を比較してみると、年収は数百万単位で差が開きます。
福利厚生の格差
福利厚生と言うと、以下のようなものが大きいです。
・住宅補助
・福利厚生のポイント制度(無料や割引で商品購入や人間ドッグの利用など)
・単身赴任手当
・別居手当
大企業では、年収が著しく高い企業を除いて、上記の福利厚生が整備されています。
特に住宅補助の恩恵は大きく、これがあるかないかで年間で数十万〜100万円近く差がでることがあります。
よく就職活動や転職活動をする時に年収ばかり気にする人を見かけますが、絶対に福利厚生の内容はチェックするべきなんです。
労働時間の格差
大企業では、労働時間に上限があり、上限を超えないように管理職はマネジメントする必要があります。
大企業でも、サービス残業をしている実態が完全に無いかと聞かれると決してYESではないですが、近年残業に対する管理は厳しくなっていて、大企業は特にこれらの監督責任を問われるため基本的には上限の残業時間を超えて働く可能性は低いと思っていただいて良いでしょう。
一方、中小企業の場合は、月もしくは年間で支給される残業時間は決められた上で、超えた分はサービス残業という実態がまだまだ多いです。
これでは自分の時給が下がってしまい、自分の安売り以外何者でもありません。
会社のために・・と言って自分を納得させる人もいると思いますが、その前に自分の生活を心配したほうが良いですね。
今は、働いたらその分お金がもらえる、という時代です。(もちろん、これには多くの問題も含まれていますが・・。)
中小企業に就職するメリットはある?
個人的には大企業に就職できる状況の中で中小企業に就職するメリットは無いと思います。
よく、
「中小企業に就職すると、仕事の裁量が多いから大企業よりも成長できるよ」
なんていう発言を耳にしたり目にしたりしますが、本当でしょうか。
正確には、「一人あたりの仕事の量が多い」だと思います。
たくさん働いたとしても、中小企業では働いた分の残業代が支給されることはあまりありませんし、アウトソーシング(他の人にやってもらう)したほうが良いような仕事もたくさんあると思います。
アウトソーシングする仕事を自分で分類し、その手配や立ち回りが自分でできるのであれば確かに成長していく感じもしますが、別にそれは大企業でもできます。
そもそも、大企業で働いている身からすると、大企業は中小企業の集合体みたいなものです。
大企業の部署間同士のつながりってそこまで強くは無いですし、部署内でもいくつかのプロジェクトに分かれていて、そのプロジェクトごとに予算がある、といったような状態。
であれば、残業代も確実に支給されるし、この記事の中で上げてきた大企業と中小企業の格差があることを認めると、結論は「大企業に就職するほうが良い」ですね。
大企業に入れなかった人はどうすれば良い?
中小企業で働き続けてもなかなか生活が向上したり、裕福になっていくというのはこれまで述べてきた理由により難しいと思います。
大企業にエントリーしてみたものの、内定がもらえずに中小企業へ入社した方も多いと思いますが、生活の質を(つまりサラリーを)改善していくために取れる行動は以下の2つです。
①大企業への転職を試みる
中小企業でスキルを培ってきた方であれば、転職できる可能性は十分あります。
大企業での入社の際には、どうしても大学卒業という条件があるので、これを満たさない方は②に紹介する策に移ります。
②副業による収入を得る
生活の質を向上させるためには、シンプルに収入を増やせばよいわけです。
会社員であれば、月に1万円でも収入が上がれば家計に嬉しいという人は少なくないはずです。
このサイトのテーマは、大企業で働きつつ副業で稼ぐのが最強ですが、中小企業にお勤めの方も副収入を得ることに越したことはありません。
とはいえ副業と言っても、どういう副業を選択すべきなの?
という方は、以下の記事で語っていますのでチェックしてみてください。
最後に、この記事では中小企業の存在を否定しているわけではありません。
日本内で「モノ」でも「サービス」を作っていく時に、必要な会社であり、人であることには変わりないです。
ですが、中小企業の待遇が大企業のそれと同じになることはなく、格差を認めざるをえない事実があります。
ぜひ、こういった事実を認めた上で、何か響いた方に行動を起こすきっかけとなれば良いなと思っております。
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