最近動画制作を依頼することが多く、特定のフリーランスの方では仕事が回らない場合に、新規で募集をかけることがあります。
その時、多くの応募をいただくのですが、これではきっと単価の良い仕事は永遠に取れないだろうな・・と思う応募メッセージをたくさん見てきました。
きっと、イケていない応募メッセージを送る人はこういうジレンマに陥っているはずです。
・さっくり作成した応募メッセージで手当たり次第、案件に応募する
・ほとんど募集側から返答がこない。来ても単価が激安で応募がほとんどないような案件。
・やってみると時給が100円を切ることもしばしば。
・萎える
という感じかなと思います。
百歩譲って初回などで、自分のスキルが十分でなく、とにかく実践をこなしたい!
という場合は単価は安くても良いですが、ずっとその状態では食っていけません。
そこから脱出する方法を今回は展開していきます。具体的な成功メッセージと、ほぼ採用されないであろう失敗メッセージを複数紹介していますので、なかなか案件受注できない人は参考になるはず。
応募するときに必須のものを用意せよ
今回は動画編集の案件を獲得するために必要なもの、という前提で話を進めていきますが、他の案件でもほぼ同じだと思います。
①ポートフォリオを用意せよ!
ポートフォリオは必須中の必須。
まずポートフォリオを用意していない人は、単価の良い案件を獲得することは絶対にできないと断言しても良いです。
ポートフォリオって何?という話も念のために書いておきますと、自分の作品という意味です。
・過去の案件で作成した自分の作品
・友達に頼まれて作成した自分の作品
・サンプルで作成した自分の作品
ですね。
募集をかけている人からすると、多くの募集がある人の中から一人だけを選ぶ必要があります。
決めるときにくじ引きかなにかで適当に決めていると思いますか?
絶対にそんなことはなく、応募者のメッセージを見て検討して決めています。
検討するときに、
・メッセージだけの人
・メッセージと自分のサンプル作品集をつけている人
であればどちらに目が止まるか、明らかですよね。
なので、必ずポートフォリオを用意しましょう。
ポートフォリオの準備にも段階があって3段階に分けれます。
レベル0 ポートフォリオが存在しない
レベル1 何かしらのポートフォリオが存在する
レベル2 相手の募集ジャンルに対応したポートフォリオが存在する
というのがだいたいの指標。
具体的に言うと、例えば相手が結婚式のプロフィールをムービーを制作してほしい、という募集をかけていたとします。
ここで、
・レベル1の人は、Youtubeで作成した作品をポートフォリオとして提示する
・レベル2の人は、過去に作成した結婚式のプロフィールをムービーをポートフォリオとして提示する
という感じです。
当然レベル2を目指すべき、というのは言わずもがなですね。
ポートフォリオを見てもらいやすくするために
せっかく作ったポートフォリオ、案件依頼者に見てもらうようにするための方法があります。
それは、ポートフォリオをメッセージに直接添付する、ということです。
応募者の中には、「ポートフォリオを以下のURLからダウンロードしてください」としているケースがありますが、これは案件依頼者にとっては実は面倒だったりします。
考えてみると当たり前の話なのですが、案件依頼者は、いくつものポートフォリオを見ていくことになります。
それがすべてダウンロードする必要があったら・・・?
その中に、メッセージに直接添付してくれていて開くのが楽だったら・・?
当然、後者のほうが見られる確率が高くなります。
こういった細かい配慮が、案件依頼者が依頼先を決めるときに重要になったりしますので、ぜひ応募メッセージを送るときには留意してみてください。
ポートフォリオはメッセージ直接添付しよう!
(URLを貼って、ダウンロードさせるような誘導型は避ける)
②使用している動画制作ソフトを提示せよ
動画案件をしているとき、結構動画制作ソフトを提示すると募集側が助かることがあります。
募集している人が、納品された作品を最後に手直しする場合などがあり、その時に同じソフトを使用していれば修正が楽だったりするからです。
なので、応募するときには、自分が何の動画制作ソフトを使用しているか、そしてそれらの使用歴はどれくらいなのかを記載すると◎。
ちなみに、応募する際にウケが良い動画制作ソフトの王道は下記の2つかなと思います。
これから動画制作を始めようとしている方は、どちらかのソフトで始めると後々に活きてきます。
・Adobe Premiere Pro
・Final Cut Pro
どちらも有料ですが、制作のしやすさと、ソフトのノウハウを手にしたときの効率性が無料ソフトとは違うので、ちゃんと動画制作で稼ごうとしているのであればどちらかを選んでおいて間違いないです。
③短すぎる応募メッセージはNG
ポートフォリオを提示して、動画制作ソフトの使用歴を提示して終わり。
だと、あっけなさ過ぎてちょっと残念。
まだメッセージするべき内容はあるはず。
・過去にどのような動画を制作してきたか
・今回の動画にどのように対応していきたいと思っているか
などなど盛り込む要素はたくさんありますし、短すぎるより長い方が印象も良いものです。
具体的にはどうすれば良いの?という回答は、このあとに記載するサンプルメッセージを見てもらえればと思います。
成功メッセージと失敗メッセージサンプル
具体的な応募メッセージの例を見ていきましょう。
今回のサンプルは、「結婚式のプロフィールムービーを作成してほしい」という募集に対しての応募です。
成功メッセージ
はじめまして
今回の案件非常に興味を持ち応募させていただきました。
XXXXと申します。
以前は都内を中心に映像の仕事をさせていただいておりました。
現在フリーの編集、撮影の仕事をさせていただいております。
【職務経験・実績・スキル】
以前まで幾つかの会社に所属し撮影、編集を担当させていただきました。
使えるソフトは
Adobe Premiere Pro
Adobe Photoshop
Adobe After effects 実務経験はどのソフトも3年になります。
動画編集もですが、主にモーショングラフィックスの制作が得意で、実写の編集経験もあります。
以下、実際に関わった案件を添付いたします。
参考までにご確認いただきご検討いただければと思います。
◇友人の結婚式のプロフィールムービー制作
<サイトURLは省略>
◇モーショングラフィックスのムービー制作例
<サイトURLは省略>
(※上記のムービーはメッセージに直接添付してあります。)
今回の案件の結婚式のプロフィールムービーは、上記経験をベースに、要望をヒアリングしつつ完成まで責任を持って対応させていただきます。
よろしくお願いいたします。
うーん、これは確実に候補に残るメッセージ。
これまでに記載してきたポイントが網羅されていることがわかるでしょうか。
①ポートフォリオを用意せよ!
⇨「友人の結婚式のプロフィールムービー制作」と「モーショングラフィックスのムービー制作例」を紹介していますね。
これらのスキルを組み合わせて作ってくれるなら・・と、応募メッセージを受け取った人は感じます。
②使用している動画制作ソフトを提示せよ
⇨Adobe Premiere Pro、Adobe Photoshop、Adobe After effectsの3つを提示しています。
ちゃんと動画制作を過去に行ってきた感が伝わり印象◎
③短すぎる応募メッセージはNG
⇨これくらいのメッセージの長さが長すぎず、短すぎずで読みやすいと思います。
次に、失敗メッセージを見ていきましょう。いくつか紹介します。
失敗メッセージ その1
動画を載せたりしたことがあるので
興味がありこちらのお仕事に応募させて頂きます。
宜しく御願いします
もはやお礼のレスポンスすらする気になれない応募メッセージ。小学生でも書けます。
99.9%受注できません。
失敗メッセージ その2
はじめまして
ウエディング映像制作歴8年になります。
一度詳しくお話を聞けますと幸いです。
どうぞよろしくお願い致します!
こういう経歴を簡単に語っているだけのものもダメです。
ポートフォリオを載せないとそもそもメッセージ開封すらされません。
ウエディング映像制作歴8年っていうのもウソくさく感じますし、信頼0。
失敗メッセージ その3
はじめまして。宜しくお願い致します。
現役YouTuberでyoutubeの動画編集を普段やっています。
平日3時間以上、休日7時間の編集時間を
費やしています。
自分のスキルを誰かの幸せの為に使いたいと思っています!
結婚式のムービーを作れる機会に是非携わらせて頂きたいと応募させて頂きました。
最近youtube起因で動画編集を始めて、それをアピールに使っている人は多いですね。
なので単純に動画編集があります!というのでは差別化にならなくてダメ。
「自分のスキルを誰かの幸せの為に使いたい」とかはどうでも良いので、ポートフォリオ出しなさいよ、という話ですねー。
失敗メッセージ その4
お世話になります。XXXXと申します。
お仕事の内容に興味がありご連絡いたしました。
過去実績等をご紹介しますので、ぜひご検討いただけますと幸いです。
【職務経験・実績・スキル】
・使用したツールなど:premier pro
・参考資料URL:<サイトURL>(結婚式とは無関係の動画サンプル)
【得意な分野、テイストなど】
・プロモーション系の映像
【案件に関する質問や対応期間】
・平日10:00-17:00すぐに対応可能です!
以上です。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
チェックされるメッセージ内容ではあるものの、今回のお題である「結婚式のプロフィールムービー」に関連性がないのが残念ポイント。
競合に結婚式ムービーのポートフォリオを提示している人がいたらその人に取られてしまいます。
自分のポートフォリオに結婚式系のムービーネタがないのであればダメ元で出してみても良いですが、成功確度は低いですね。
ということで、成功メッセージと失敗メッセージの差が伝わりましたかね?
メッセージをちゃんと作成することは案件受注するためにはすごく重要で、ここを適当にやっていると低単価のフリーランスからいくら実績積んでも抜け出せないです。
(圧倒的な実績があれば別、、ですが、そういった実績がある方はこんなメッセージで悩んでいないですね。)
他にも受注確度を上げる方法論はあるのですが、まずはしっかりしたメッセージの作成をこの記事を参考にしてトライしてみてください。
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