SIerに限らず、面接でよく聞かれる
・質問ありますか
・最後に何かありますか
というような面接官からの問に対してどのように回答を用意していくのが良いのかを展開していきたいと思います。
新卒者であっても、転職者であっても必ず準備しておかなければならない要素です。
逆質問と最後に一言は分けて用意する
面接官からの質問の聞かれ方によって、その目的が違ってきます。
以下のとおりです。
・質問ありますか →逆質問
・最後に何かありますか →アピール
この違い、わかりますかね。
逆質問は、自分の興味のあることを質問。
アピールは、企業への志望度アピール。
なので面接の最後の局面に備えて、2つの内容を準備する必要があります。
また、面接の傾向として、最終面接に近づくにつれてアピールの重要性が高まってくることも頭の片隅に入れておいてください。
逆質問とアピールの具体的な準備をする
それぞれ解説します。
逆質問への準備
逆質問は3つくらい用意しておくと良いと思っていて、自分なら以下の4パターンくらいを用意します。
企業のプロジェクトかプロダクトで興味のあるものを用意する
志望度が高いのであれば、その企業がどんなプロジェクトやプロダクトを開発しているのか、自然と興味が湧くはずです。
まずはこれらを調べて、自分が興味のある対象を選定しましょう。
その上で、実際に携わるとすると、そのプロジェクトにどのような入り方になるのか、もしくはプロダクトをどのように開発しているのか、聞いてみるのが○
また、面接の中での質問で、どんな業界のシステムをやってみたい?
という質問の回答と類似するので、そういった話を面接中にすでにした場合には、最後に質問するのではなく、その話の中で用意していた逆質問を先に出してしまうのも手です。
自分の志望動機の実現方法を聞いてみる
例えば、SIerは大きなプロジェクトをマネジメントしていくキャリアが一般的です。
しかしながら、ゆくゆくはプロダクト開発をするプロダクトマネージャをやっていきたい人もいるかなと。
SIerでプロダクト開発をしてみたい、と思っている人は、こんな逆質問が考えられます。
候補者:SIerでは、顧客の基幹システムといった大規模なシステム開発が中心で、プロジェクトをマネジメントすることが求められる大きなスキルの一つだと認識しています。これに対し自分は、基幹システムの開発だけでなく、顧客の顧客にITで価値を提供するプロダクトの開発をやるようなキャリアを想像しています。御社でそのようなことを実現する場合、どのような方法でプロダクト開発を行いますか?
という感じですね。
また、プロジェクトマネージャ志望の方は、自分の想定しているキャリアのステップに認識誤りがないかを確認してみるのも良いと思います。
例えば、
候補者:SIerでは、顧客の基幹システムといった大規模なシステム開発が中心で、プロジェクトをマネジメントすることが求められる大きなスキルの一つだと認識しています。自分の多くのメンバを率いて物事を成功させるような姿になりたいということを漠然と描いていて、プロジェクトマネージャのキャリアを目指しています。入社できた場合にのキャリアの認識をお聞きしたいのですが、入社して数年はまずは実際の開発経験を積むことは認識していまして、その後はどのような立場や役割で成長を見込んでいくのでしょうか?
というように、将来のキャリア像を聞くと、
あ、自分で会社のことを調査して、ある程度の将来の姿を見据えているんだな。
という印象に繋がります。
これはSIerでの営業志望であっても考え方は同じです。
企業の成功している要因を聞いてみる
この質問は、企業の成功の裏に隠れた、組織としての強みを聞き、自分の働くイメージをより具体化させることが目的です。
テクニック論になってしまいますが、1次面接などでこういったことをヒアリングできていると、その後の面接で言質として使うことができ、共感を示すことで志望度が高いことを印象付けることができます。
成功要因としては、
・いち早く○○した
・○○が毎年上昇している
・特に○○の領域が強いと聞いているがそれはなぜなのか
上記のテンプレを使って、各企業で当てはまるポイントをピックアップしておくのが良いと思います。
面接での評価を単刀直入に聞いてみる
これはSIerに限らず普遍的な方法になるのですが、
次回の面接への改善につなげたいと思い、本日の面接の印象を教えていただいてもよろしいでしょうか。
というように向上心を示しつつ、助言をもらうのも逆質問の回答の一つです。
アピールの準備
アピールはもう1つの型を自分で準備できていればOKです。逆質問のように複数を考えておく必要はありません。
以下のテンプレで自分のアピールポイントを整理し用意しておきましょう。
・自分の強みやスキルで活かせると思っていることは何か
・自分がなぜその会社(業界)を志望するのか
・そこでどのように働いていきたいのか
シンプルにこれだけです。
面接中の質問の回答で上記をすでに回答している場合でも、気にせず同じことを繰り返して言って問題ありません。
自分が企業に伝えたいことは何か、2,3分で収まるくらいの内容を準備してください。
例をあげるとこんな感じです。新卒者ですと、
【自分の強みやスキルで活かせると思っていることは何か】
自分はこれまで、コミュニティの中でのメンバの課題解決を行い、それがメンバにとっても、ひいてはコミュニティの先の人間にとっても価値が生まれることに嬉しさを感じてきました。
【自分がなぜその会社(業界)を志望するのか】
御社は、まさにそのような経験が活かせるフィールドであり、どの産業でも必要とされるITの力で、プロジェクトのメンバや顧客に対して価値を発揮していく人材になりたいと考え、志望しています。
【そこでどのように働いていきたいのか】
短期的には開発経験を実際に手を動かして積み、その後はチームマネジメントをする立場へシフトするようなキャリアを描いていて、その中で自分の力を高めることで価値のあるモノを顧客に届けることができると信じています。御社で働けることを楽しみにしております。
という感じでしょうか。もちろん、人の強みはそれぞれであり、上記は一例なので参考まで。
最終面接では強引にアピールに持っていく
最終面接は、志望度のアピールが絶対的に必要であり、重要項目でもあります。
よって、面接の最後に
最後に何かありますか?
と聞かれたときにはそのまま用意したアピールに気持ちを乗せて伝えるでOKなのですが、
何か質問はありますか?
と聞かれた時には、逆質問をしつつもアピールを述べる方向へシフトさせましょう。
こんな感じです。
面接官:では、最後に何か質問はありますか?
候補者:御社の〜〜について質問があります。・・・(用意している逆質問)
面接官:はい、それは・・・
候補者:わかりました。ありがとうございます。最後に、自分の方から一言述べさせてください。自分は…(ここからアピール)
という感じですね。逆質問を求められているので用意している逆質問を1つ、面接官に質問しつつ、回答受領後に感謝を述べつつ自ら最後のアピールを切り出すことを強く推奨します。
最後のアピールはマジで重要です。重要過ぎてアピールの重要性をひたすらこの記事に書きなぐっても良いくらいです。。笑
逆質問の意味を考えてみると
以下の2点に集約されるはずです。
・自分の会社に興味があるのかどうか知りたい
→逆質問がない候補者だと、そこまで興味がないのかも…という印象を与えがちで、同じくらいのレベルの候補者がいた場合、意欲的な方を採用するケースは珍しくない。
・入社後のミスマッチを防ぎたい
→入ってみると違ったので、入社数年で辞めるのは企業側としては防ぎたい。面接官には候補者を選ぶ権利があるが、候補者も企業を選ぶ権利があるので、自分がやりたいことが本当にできるのかどうかは確認したほうが良い。
こういった背景を踏まえると、面接の最後に与えられたこちらのターンで、
何もありません
特にありません
大丈夫です
という回答がいかにもったいないことであるかが分かると思います。
逆質問やアピールは、それまで思うようにいかなかった面接での印象を逆転させるチャンスでもありますし、最後に面接官の印象を決定づけるものでもあります。
押しの強さというのは、ビジネスでも再現性のあることなので、最後の会話を重要にしない面接官はいないとおもいますね。
(たまに逆質問を用意しまくって、面接官に聞きまくる人もいるみたいです。しかし、時間は限られているので普通は3つ用意しておけば問題ありません。3つすべてを質問することも難しいと思うので、その時の面接の内容に応じて3つの中から使い分ける、というのが理想的です。)
主に、逆質問は1、2次面接向けに用意し、最終面接には最後に一言、自分の志望度合いを示すことができる内容(アピール)を必ず用意していきましょう。内定を取っている人はちゃんと用意しています。
最後に、自分の転職活動をベースにした経験談も記事にしていますので、参考にどうぞ。
今回はこんなところで。それでは。
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